北条政子による国指定重要文化財の廣徳寺大御堂とそこに古墳もある川島町
東京から近い白鳥飛来地として、1年半前に埼玉県川島町には行きました。
荒川サイクリングロード沿いのホンダエアポートのすぐ近くにある、国指定重要文化財の建築物を見に今回は行ってみました。
入口の右の石柱には「真言宗豊山派大御山西福院 廣徳寺」とあり、左の石柱には「国指定重要文化財 大御堂」とあります。
中には立派な建築物が見えますが、あれが重要文化財なのでしょうか。
↑左右には金剛力士像もあり、室町時代を思わせる素晴らしいものですが、山門であり違うようです。
これを潜ると、「廣徳寺古圖 美尾屋十郎廣徳館跡 武蔵國比企郡三保谷村表」との案内板があります。
かつてここには美尾屋十郎の館があったようです。
美尾屋十郎廣徳というのは、平安時代から鎌倉時代のこの地の豪族で、平家物語や吾妻鏡にも出てくる武士です。
平家物語の中で有名な「錣(しころ)引き」、悪七兵衛ともいわれる藤原景清に錣を素手で引きちぎられたところで登場するのが美尾屋十郎です。
↑山門の先を左に直角に曲がると、いよいよ目的の建物があります。
廣徳寺大御堂といい、13世紀初めに源頼朝の妻であり尼将軍ともいわれる北条政子が、美尾屋十郎廣徳の菩提を弔うため、美尾屋氏の館跡に建立したものです。
↑この建物は室町時代後期に再興されたもので、国指定有形文化財となっています。
やはり、近くで見ると存在感があります。
大御堂とは、浄土信仰の盛んな平安末期から鎌倉期にかけての阿弥陀堂のことです。
方三間の寄棟造、茅葺で関東地方らしい風格を帯びた堂姿を示す数少ない禅宗(唐様)建築ということです。
さらに、ここには古墳もあるというので見に来ました。