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59岩手県

2017年12月 3日 (日)

世界遺産になっている観自在王院跡、無量光院跡と世界遺産暫定リストには載っている柳之御所遺跡

平泉の世界遺産訪問の3つめは「観自在王院跡」ですが、毛越寺のすぐ隣にあり平泉駅からも徒歩で西へ7分ほどで行けるところです。

奥州藤原氏二代基衡の妻が建立した寺院跡で、ここにも極楽浄土を表現した庭園があります。

ここは無料で入れます。

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毛越寺庭園と同様、平安時代に書かれた日本最古の庭園書『作庭記』の作法で作られているとのことです。

この池は舞鶴が池といい、中央には東西に長い中島があります。

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水の色が毛越寺庭園とは違うので、イメージが違います。

北に向かって正面には金鶏山が見えるよう造られているといいます。

巨石を積み重ねた荒磯様の石組もあります。

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観自在王院とは阿弥陀堂のことで、大阿弥陀堂と小阿弥陀堂がありましたが、天正元年(1573年)に焼失したといいます。

寺跡は東西約120m、南北約240mであったそうです。

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↑この池への水の流れも鑓水となっているのかと遡ってみましたが、予想外にすぐ隣の毛越寺庭園の方から来ているようです。

この観自在王院跡も世界遺産であると同時に、特別史跡と名勝に指定されています。

毛越寺と違って、こちらは特別名勝ではないようです。

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↑続いては、やはり世界遺産4つめの「無量光院跡」で、こちらは平泉駅から北へ徒歩10分ほどのところにあります。

奥州藤原氏三代秀衡が建立した寺院で、毛越寺の新院ということで新御堂(にいみどう)と号したといいます。

実は平泉に到着して、まず中尊寺に行き、次に巡回バス「るんるん」でこの無量光院跡に来たところ、観光客はいないし、池があるだけで何もないし、最初はちょっと戸惑いました。

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↑しかし、池を見てみると済んだ水が太陽の光に輝いて、極楽浄土をイメージした浄土庭園とはこういうことなのかと納得できました。

10円玉でおなじみの京都宇治にある平等院鳳凰堂を模して、建物の向きや地形も平等院と同様に造られたようです。

当時の様子を描いた絵が案内板にあります。

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2017年11月26日 (日)

特別史跡で特別名勝しかも世界遺産になっている毛越寺の庭園はまさに極楽浄土

奥州平泉では中尊寺が有名ですが、私が一番行きたいと思っていたのは毛越寺(モウツウジ)でした。

奥州藤原氏の二代基衡、三代秀衡によって大規模伽藍及び庭園が築かれました。

創建時の伽藍は消失してしまいましたが、往時には中尊寺をしのぐほどの規模と華麗さであったといわれています。

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↑平泉駅から巡回バス「るんるん」だと一停留所で、徒歩でも10分ほどで山門に着きます。

ここからは拝観料が500円となります。

まずは正面にある新しく建てられた本堂に参拝しますが、その右に広がる浄土庭園も気になります。

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浄土庭園とは仏堂と苑池とが一体として配された庭園で、まさに極楽浄土のイメージを人々に体感させるものです。

日本最古の作庭書「作庭記」の思想、技法を伝える貴重な庭園であり、800年以上経った今見ても見事なものです。

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池は「大泉が池」といい、東西約180メートル、南北約90メートルあり、作庭当初の姿を伝えています。

池の中央部に勾玉状の中島があり、手前の南大門前から中島南まで反橋が、奥の金堂側から中島北までの斜橋が架かっていたそうです。

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橋の四隅に据えられた橋挟石や南の反橋の橋杭は残存しています。

また直径27センチの大面取の橋杭二本は抜き取られて、宝物館に陳列されています。

これは橋の遺構としては、わが国最古のものだそうです。

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↑池の西南には「築山」があり、約4メートルほどの高さで、水際から山頂近くまで大小各種の石を立て、海岸にせまる岩山の姿を造り出しています。

深い淵に臨む断崖の景観のようで、『作庭記』に記されている「枯山水の様」の実例と考えられているそうです。

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↑池の東北側にある「遣水」は、池に水を引き入れるためと造られたものです。

毛越寺の遣水は平安時代の唯一の遺構で、全国的にも極めて珍しいものだといいます。

↓上流に向かって、あえて曲がった流れとなっています。

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2017年11月19日 (日)

世界遺産である平泉中尊寺はさすがに観光客がいっぱいだが思った以上に急な登坂の先にある

平泉といえば、「仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」として世界遺産に登録されています。

ここ岩手県平泉町に行くには、東北新幹線の一ノ関駅で東北本線に乗り換えて、2駅目が平泉駅です。

世界遺産を観光できるように駅前にいくつかのレンタサイクルがあり、3時間500円で借りられるようなので、これで巡るつもりで来ました。

しかし、非常に風の強い寒い日で、しかも休日は15分おきに巡回バス「るんるん」が走っていて、その一日フリー乗車券が400円ということなので、自転車ではなくバスに乗ることにしました。

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↑中尊寺までは歩いて25分ほどの距離といいますが、巡回バスは遠回りをするので10分ほどかかり下車し、表参道としての月見坂を登っていきます。

外国人の団体観光客を含め、非常に数多くの方々が来ているのですが、びっくりするほどの急坂でした。

この杉並木は江戸時代に伊達藩により植えられたもので、道幅などの様子は平安時代の頃と変わっていないといいます。

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↑急坂を上ると、弁慶堂がありますが、平泉というと源義経と弁慶の終焉の地としても有名です。

そういえば、入口山門の手前には大きな弁慶の墓もありました。

この弁慶堂は1826年(文政9年)に再建されたもので。正式には愛宕宮ですが堂内にある仁王立ちの弁慶像があることから弁慶堂と呼ばれているそうです。

この弁慶堂の辺りまで来ると、標高は中尊寺入口の34mから74mまで40mも高くなりいい景色が見られ、東物見とされています。

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中尊寺は、12世紀初頭、平泉に拠点を構えた奥州藤原氏初代清衡によって大伽藍が造営されました。

奥州藤原氏滅亡後、仏堂の多くが失われましたが、金色堂、経蔵、金色堂覆堂など6件の国宝・重要文化財建造物のほか、全盛期の遺跡が良好な状態で保存されています。

さらに参道を登り薬師堂などを通り過ぎると、右側の表門をくぐると本堂があります。

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↑この本堂はさほど古そうではないと見えますように、明治時代のものだそうです。

中尊寺は藤原清衡が建立したわけではなく、850年に慈覚大師円仁により開山されたものです。

藤原清衡が前九年・後三年の合戦で亡くなった命を平等に供養し、仏国土建設するためにに大きくされたものです。

仏国土というと聞きなれませんが、浄土というとわかりやすいでしょうか。

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↑峯薬師堂で、こちらは目の御利益があるということなので、ここでは目のお守りを購入しました。

この池には天然記念物のモリアオガエルが生息しているそうです。

少し進むと、讃衡蔵があってここでは拝観券(800円)が販売されており、建物の中には中尊寺の数多くの国宝や重要文化財が展示されています。

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この奥にいよいよ有名な中尊寺金色堂があります。

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