寺家ふるさと村の谷戸田と都史跡の家型横穴墓群や切り通し
横浜市青葉区寺家に「寺家ふるさと村」というところがあります。
地名だけ聞くとどこかわからない人もいると思いますが、町田市三輪との境界近くです。

雑木林の丘に挟まれた「谷戸田」と呼ばれる細長く伸びた水田のあるところです。
「昔ながらの横浜の田園風景」が色濃く残っていると横浜市HPでは書かれています。

↑谷戸の右側(北側)は町田市なのですが、ここに横穴墓群へと登っていくルートがあるので、まずは立ち寄ってきました。
こちらの丘の高さは30メートルほどです。
下三輪玉田谷戸横穴墓群という東京都指定史跡があります。

4基の横穴墓があり6世紀末から7世紀のものといいます。
都内で唯一の家形彫刻を持つ横穴墓で、内部に柱や梁などのレリーフが表現されています。
天井部分に屋根構造を浮き彫りで表現とは見てみたいですが見えません。

↑西へ下り細い道を南に進むと、山谷の切り通しがあります。
町田市の観光エリアマップにも載っているところです。

数万年前かけた5〜7層の地層ということですが、そこまでは確認できませんでした。
舗装されてなければ、さらに旧道感があったことでしょう。

↑横浜市の寺家ふるさと村に戻ってきました。
熊野神社があり創建年は不詳ですが、江戸時代の新編武蔵風土記稿には熊野社として記載があります。
東から西(案内図の下から上)に向けて谷戸は狭くなっていきます。

丘は30メートルほどの高さですがいくつかの池があります。
その一つ、むじな池です。

同じ穴の狢(ムジナ)と言いますが、ムジナはアナグマまたはタヌキやハクビシンのことです。
むじな池は水田のためのため池となっているようです。

↑先程の逆に、谷戸の奥から振り返って水田を見てみます。
刈り取られて干された稲がいい風景です。
狭山丘陵でもよく見る風景ですが、全体的に谷戸のスケールが少し大きい気がします。

↑丘を南に越えると熊野池があります。
こちらもため池ですが、管理されたヘラブナ釣り場となっています。

↑この谷戸の下も水田となっていて、案山子もいい雰囲気を見せてくれています。
このすぐ隣り、南の階段上は鴨志田公園になっていて住宅地として開発されています。
横浜市ではアップダウンの大きい住宅地が数多く見られますが、こうした里山や谷戸田だったのでしょう。
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