南向きから江戸の護りのため東向きになった武蔵御嶽神社と2本の巨木
ぷち登山を涼しくするのを目的に、御岳山にあるロックガーデンや滝めぐりを前回お伝えしてきました。
武蔵御嶽神社にも当然行っています。
標高831メートルのケーブルカー御岳山駅から想像していたよりは急な坂道で参道を登っていくと、大木が目に入ります。
「御岳の神代ケヤキ」で国の天然記念物に指定されています。
幹回り8.2メートル、高さ30メートルで樹齢は1000年とも言われていると言います。
日本武尊が東征の際の植えたという伝説があります。
名前の神代はそこから来ているようですが、となると1900年前のことになってしまいます。
そもそも1000年という樹齢も確認されたものではないようです。
↑武蔵御嶽神社の石段ですが、330段ほどあるということです。
創建は10代崇神天皇7年と伝えられ、文書に残る記録としては、天平8年(736)僧の行基が東国鎮護を祈願して金剛蔵王権現像を安置したとあります。
創建当時は南向きだった社殿は、江戸時代の慶長5年(1605)にも徳川家康将軍により江戸のでしょうか守護のため東向きに改められました。

↑この拝殿は東向きですが、5代徳川綱吉将軍の時に江戸の西の護りとして建て替えられたものです。
入母屋造で元禄13年(1700)に改築されたものが、明治時代に檜皮葺から銅板瓦屋根に改修されています。
↑本殿は神明造で明治11年(1878)に造営されたものです。
↓常磐堅磐社(トキハカキハシャ)は旧本殿です。
永正8年(1511)建立の流造で、国指定重要美術品、東京都指定有形文化財となっています。 令和時代に漆の塗り替えをしたので綺麗です。
さらに、玉垣内の最も奥にある奥宮遥拝所があります。
奥の院である日本武尊を祀る男具那社(オグナシャ)が標高1077メートルの山の峰にあります。

御岳山は元来奥の院を拝むための遥拝所だったという説もあるほどです。
929メートルのこちらから見てもさらに高いのはいいとして、一旦下ってから別の山に登るかのように見えます。

↑実はロックガーデンから御岳山へ戻る途中に通ったのですが、実際には850メートル位のところに鳥居があり、奥の院への登山道がありました。
ここには「天狗の腰掛け杉」があり、樹齢は350年で江戸時代初期のものと推定されています。

樹高60メートルあり、目通り6.5メートルです。
幹の途中に1メートルほど水平に伸びた後で直上に伸びる枝があります。
ここに天狗が腰掛けているということだそうです。

↑レンゲショウマが咲いているらしいので最後に見ようと、リフトの大展望台に来ました。
確かに北東に向けて景色がよく見え、予想以上の市街地化に驚きました。

↑レンゲショウマの方ですが、小さい花だしピークも過ぎているのでしょうか。
こちらはちょっとのぼり旗などで期待値上げ過ぎでした。
リフトの上下乗り場間を歩いて見て回るのですが、出入口にはゲートがありました。

希少植物の動物による食害を防ぐためだということです。
これも大事でしょうが、こういったゲートでは防げない熊の出没が青梅市や奥多摩町で相次いでいることが気になります。

↑帰りは600円の節約のためにもケーブルカーに乗らずに歩いて下山するつもりでしたが、雨が降ってきたので結局乗ってしまいました。
ケーブルカーを降りると、標高407メートルで一気に暑さを感じる気候に戻ってしまいました。
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