無形民俗文化財まんぐりの川越市にある八咫神社と寺山堰
川越市上寺山に八咫神社があります。
川越市街地の北西方面で川越北環状線と入間川の間に位置します。
八咫というと、JFA日本サッカー協会のマークでもお馴染みの八咫烏が祭神なのかと思いましたが、そうではないそうです。
江戸時代の新編武蔵国風土記稿には八口社と載っており、大正時代初めの入間川堤防工事前には、もう少し北西の小字八ツ口にあったといいます。
八ツ口は、出雲神話で素盞嗚命が退治した頭尾八つに分かれた八岐大蛇からきているようです。
出雲の簸川を大蛇に見立てたように、毎年氾濫する入間川を治めるために神を祀ったものです。
また、神社の杜に鳥か多く棲んでいたことからこれを八咫烏と考え、社名に八咫をつけたというのもあるようです。
↑覆殿の隙間から本殿も見ることができました。
まんぐりは、大山信仰を基とした夏祈祷の行事です。
ちょっとエッチな響きですが、そんなことはありません。
ボンテンというワラの束を持ち行列を組み、村回りした後、入間川に飛び込んで水をかけ祈禱する川越市指定無形民俗文化財です。
境内から見ると、入間川土手はすぐ近くにあります。
土手に上がってみると、川越市街からさほど離れていないものの、八咫神社も含めていい景色です。
入間川のこの土手のところには、灌漑用水のための寺山堰があります。
棚田式の魚道も整備された美しい堰です。
寺山用水樋管の銘板には昭和35年3月と記されていました。
入間川がこのような広い川幅で整備されていますが、以前は暴れ川で大変だったのでしょう。
とはいうものの、つい先日も大雨により川越市の入間川と小畔川は、氾濫危険水位に達しレベル4の氾濫危険情報が発令されていました。
今でも川の神への祈りは重要です。
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