自動運転の日暮里舎人ライナーの急勾配な坂の形とポイント切り替えのやり方
物流の2024年問題としてトラックドライバー不足が話題となっていますが、バスドライバー不足も問題となっています。
車の自動運転の研究や実証実験も行われていますが、既に自動運転されている新交通システムを改めて見てみました。
日暮里舎人ライナーは、荒川区の日暮里駅から足立区の見沼代親水公園駅間の9.7キロを20分で結ぶ、都営のAGT(Automated Guideway Transit)自動案内軌条式旅客輸送システムです。
↑電車では通常上に張ってある電気の流れる架線は、右側面にある3本です。
ここから動力としての電気が供給されます。
↑日暮里駅2番線にいる上り方面車両での最前部、つまり下り方面での最後部からの車窓展望ですが、ATO(Automatic Train Operation)自動列車運転装置による無人運転のため、運転席はなく乗客座席となっています。
線路はなく2本あるコンクリート製の走行路をゴムタイムで走ります。
↑先程いた2番ホームを駅改札口側から振り返って見ていますが、左右にH型鋼でできたガイドレールがあります。
車両にある案内輪がこれと接触して走行していきます。
走行路の中央にあるのは、車両に信号情報等を伝送する電線がカバーに覆われたものです。
下り車両の最後部に乗って行くと、両側を建物に囲まれながら尾竹橋通りの中央部上空を進んでいきます。
↑やがて、隅田川を渡ると足立小台駅です。
上り勾配を登ってきたのがわかります。
↑駅を出るとすぐに荒川も渡るのですが、さらに登っていき、この辺りが高さのピークで、ちょうど下り始めるところです。
左側にはスカイツリーも見えています。
↑荒川左岸沿いには首都高速中央環状線が通っており、下を左右に横断しているのがその道路です。
日暮里舎人ライナーはそのさらに上を通過するために、かなり高い位置に車路が造られているようです。
↑電車より勾配には強い、ゴムタイヤの新交通システムでもさすがにきついのか、帰りに上り車両の最前部から見ても、車路は道路に対して直進ではなく、少し曲がりながら造られているのが改めてわかります。
少しループを描くように進んでいっても、50‰の勾配だということです。
再び荒川を渡り、下り勾配は滑るように走ってきます。
ところで、電車でいうポイント切り替えの時、こうした新交通システムがどう対応しているかか疑問です。
終点の日暮里駅では1番線と2番線に分岐するため直前で二手に分かれています。
実際に乗ってみていても左右に行く仕組みがよくわかりませんでした。
戻って調べてみると、右側を見るとH型鋼のガイドレールの少し下にあるのが分岐器です。
水平可動案内板方式といい、可動案内板が左右に動き、それに応じて車両が左右どちらかに誘導されます。
その先には固定案内板が続きます。
先程の最小半径30メートルというほぼ直角に曲がるカーブを過ぎると、日暮里駅1番線に到着です。
1番線から下り車両が右側の下り車線に行くための分岐器もあります。
ゆりかもめ等でも乗り慣れているはずの新交通システムのことでも、改めて知らないことがあるものです。
でも、こうした自動運転が車にも実用化されるべく開発が日夜進められているようです。
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