池袋駅すぐ近くにあった島田牧場跡地にある池袋の森
池袋にある病院に行く用があり、出かけた時のことです。
駅西口から北へ徒歩5分ほどのところなのですが、すぐ近くには意外と大きな木のある場所がありました。
周辺は、いかがわしいホテル街で、そこに何棟もある病院も場違いでしたが、この木々も場違いな感じです。
↑南側の入り口は閉鎖されていますが、豊島区と書かれていますから区の施設のようです。
↑西側の平和通りの方から入れるようになっていました。
あえて探さなければ気づかなそうな入り口ですが、「豊島区立池袋の森」と書かれています。
よくある区立の公園とは違い、4月から9月でも8時から5時までしか開いていないようです。
10月から3月はもっと短く9時から4時です。
ここは日本を代表する林政学者で東京大学農学部名誉教授の島田錦蔵氏の屋敷跡だということです。
↑園内ほとんどの樹木は研究用に育てていた当時のもので、左の大きなユリノキは日本にこの樹木が定着する前に、研究のため昭和25年(1952)に植えられたそうです。
↑ 大きな樹木は他にもあり、左からヒマラヤスギ、コウヨウザン、ラクウショウです。
池袋だってかつては田舎だったはずだから、ここは昔から雑木林だったのかと思いましたが、公園内の案内板によるとまた想定外のものでした。
明治40年(1907)に島田善吉氏が開業した「島田牧場」の跡地でした。
牧場がここにあったのかと驚いてしまいますが、明治時代のことですから納得するしかありません。
↑この池の水は、かつて牧場運営のために利用されていた井戸水を汲み上げたものです。
昭和3年(1928)までここで牧場が運営され、その後は、島田家の屋敷となっていました。
立教大学が池袋に移転してきたのが大正7年(1918)ということですから、島田牧場の方が古くから池袋にあるのです。
あえて言わなくても、池袋周辺の様子とは現在と当時は全然違うものでしょう。
↑この公園から見える豊島清掃工場の煙突は210メートルもの高さがあります。
サンシャイン60よりも高いのかと思って調べてみたら、あちらは高さが239メートルだそうですから、少しだけ煙突の方が低いことになります。
↑地価が高いであろう池袋駅すぐ近くですから、入り口を反対側から平和通りに向けて見ると、周囲では土地を有効に活用して建物が建てられているのがわかります。
右に少し向こうが見える部分がありますが、少し前の航空写真では建物がありますから解体後のようなので、やはりここは貴重な緑の空間です。
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