水没する前提の狭山台図書館駐車場と狭山台団地の広い調整池
狭山市にある狭山台図書館は体育館やプールも併設されており、すぐ横には久保川が流れています。
通常流れている水はごく少量です。

久保川は川越市を通り不老川へと流れる準用河川です。
駐車場があり、出入り口にはブースと遮断棒がありますが今は使われていないようです。

ただし、入ってすぐのところには、ちょっと気になる看板が立っていました。
駐車場は下へのスリープで降りていくのですが、地形のためか半地下構造です。

奥にはグラウンドのような広い空間が広がっています。
そちらから建物と駐車場を振り返れば、地下とは思えない一階部分です。

駐車場から図書館や体育館へ行く階段には多くの警告板があります。
降雨時水没注意、この駐車場は降雨時水没しますなどと書かれています。

狭山市ホームページによると、雨水調整池を利用した駐車場だということです。
その際は緊急放送するから車を移動させろとのことです。
場内には最高水位と記された表示があります。

その線は完全に車は水没するし、人の身長と同じくらいの高さです。
隣りの久保川の水がいくら多くなっても、ちょっと想像できない状況です。

↑奥に見えたグラウンドのようなところは、改めて見れば調整池のようです。
戻ってからいろいろ調べてみると、狭山台団地の調整池のようです。

科学技術振興機構(JST)のJ-STAGEにあった資料によると、できた当初とは様子が変わってきたようです。
狭山台団地は、昭和50年代に日本住宅公団によって開発された104ヘクタールの大規模団地です。

調整池として0.78ヘクタール、空地として1.38ヘクタール、公園として0.82ヘクタールで、合わせて2.98ヘクタールもの複合貯留施設として整備されていました。
↑調整池北端から見てみると、「狭山台終末処理場」と書かれた奥のところが、今では図書館と体育館、市営住宅となっています。

周辺も含めた下水道の整備により、ここでの処理が必要ではなくなって跡地が利活用されたのでしょう。
↑もともと公園とされていたところは狭山台3号公園です。
非常時以外は、駐車場以外にももう少し利活用してみてもいいように感じました。
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