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2023年6月11日 (日)

原市場の聖天渕と祠、叶神社と金亀館に白髭神社の歌碑

2月にも来た飯能市の埼玉県道70号飯能下名栗線沿いの原市場は、文化財である鎌倉時代や室町時代の板碑が何気なくあったりして、とてもいいところです。

また行ってみました。

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名栗川がクランク状に大きく蛇行しているところがあります。

↑聖天渕といい、左上から流れてきた水がヘアピンカーブのように曲がり、また左に流れています。

Img_3826a

↑河原に降りるとわかるのですが、巨大な岩があるためです。

左に流れた川の水はこの後は右に流れていきます。

Img_3822a

↑逆に上からこの岩を見ると、一旦下り坂を降りてから再び岩を登る階段があり祠があります。

江戸時代の新編武蔵風土記稿にも載っている聖天祠があったことから、聖天渕という名になっているようです。

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↑ここに祀られていた聖天様は洪水で祠ごと流されてしまいましたが、後程見つかり、少し下流にある叶神社に祀られているといいます。

歓喜天の扁額があります。

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wikiによれば、聖天の聖の字は歓喜天の本身(大日如来または観自在菩薩)を表すということです。

すぐ隣りに金亀館というちょっと不思議な名の建物がありました。

Img_3819a

高麗坂東三十三観音霊場の二十四番札所で、今は廃寺となっている金亀山長福寺だった建物ということです。

ここ金山の自治会、集会所として使用されており、中には本尊が安置されているそうです。

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↑大きく蛇行する名栗川を1キロほど上流に行くと、県道70号の宮ノ瀬橋の傍らに原市場白髭神社の鳥居があります。

霊亀2年(716)に高麗人が高麗郡に入植後祀った白髭神社の一つといわれています。

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明治維新後は村社となっています。

拝殿後ろの御神木の銀杏の推定樹齢は300年以上といいます。

境内に若山牧水の歌碑があります。

「石こゆる 水のまろみを眺めつゝ こゝろかなしも 秋の渓間に」

Img_3803a

案内板によると、次のような情景を見ている歌だそうです。

「清らかな水が澄み切って流れている。その流れの中に一つの石があった。その石は水の中に浸っていて、表には表れていない。

その石の上を越ゆる時 水はややまろみをおびたうねりを作って、音もなく静かに流れてゆく。」

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↑鳥居から県道を挟んだ向かい側にある日本家屋が、大正6年(1917)に牧水がこの周辺を散策して宿泊した「かめや」です。

その隣りに宮ノ瀬橋があって名栗川が流れています。

Img_3797a

↑この橋を下流側から見てみました。

対岸が白髭神社で、「かめや」だった建物が橋の右にわずかに見えています。

この景色を見てこうした歌が詠めるのは、やはり偉大な歌人ですし、原市場はいいところです。

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