美女神社があり黒目川と新河岸川の合流も見られる朝霞市田島
地図を見ていて、「美女神社」というところがあり、その名に惹かれて朝霞市田島に行ってみました。
美女神社は創建は不明ですが、文政13年(1830)の新編武蔵風土記稿には「美宮」として載っていますから、最近観光目的で作られたものではなく、少なくとも江戸時代には既に存在していたということです。

古くから「美し様」と親しまれており、祭神は市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)です。
「いちきしま」が「いつくしま」「うつくしさま」となり、それが「美女」になったのではないかということでした。
新編武蔵国風土記稿にも「宇津久志の宮と云う」と書かれています。

市杵島姫命を祭る神社は全国にたくさんありますが、一般的には厳島神社になることが多いようです。
神社庁が所管する全国の約8万社の中で名に「美女」と付くのは、ここが唯一だということです。

美女神社の場所は、新河岸川と埼玉県道79号朝霞蕨線のすぐ近くになります。
新盛橋が架かっており、橋の袂には橋名の書かれた石碑が立っていましたが、近くにある説明板には新河岸川について書かれており橋の説明はありませんでした。

川に沿ってすぐ下流方面には田島公園があるようです。
田島という地名は、半島のように突き出た地形のところにある水田ということのようです。
田島公園、わくわく田島緑地があり、行って見てみると、確かに半島のような形状になっています。

ここは新河岸川に黒目川が合流するところなので半島のように突き出ています。
左から新河岸川、右から黒目川になります。
「半島」の先端まで行ってみます。

↑国道254号バイパスの朝霞大橋とその向こうには朝霞水門が見えます。
さらに向こうにわずかに見える斜張橋は荒川に架かる外環道の幸魂大橋です。

↑向こうから流れて来る黒目川です。
黒目川は小平霊園のさいかち窪や東久留米市の柳窪天神社の湧水から流れる17.3キロの河川です。

↑上流方向を見た新河岸川です。
合流後、朝霞水門で荒川と繋がってはいますが、本流は荒川とほぼ並行して流れていきます。
この辺りの洪水対策は大分行われており、新河岸川と荒川の間には朝霞調節池があります。

↑黒目川の流路も変えられているようで、旧川を利用した環境整備として親水空間がありました。
昔は水害には悩まされていたことでしょうが、今では水田もなく芝生のきれいな公園が広がっているところです。
.
.
.
« 玉川上水からの小金井分水と元禄年間に築かれた山王窪の築樋 | トップページ | ちょっと早過ぎた越生梅林と由来の梅園神社にある極相林のスダジイ林 »
「51埼玉県」カテゴリの記事
- 8年ぶりに入間航空祭2025を2キロ離れて見てみるとどうか(2025.11.09)
- 大滝白滝不動滝の三滝と白雉創建という高山不動尊の大イチョウ(2025.10.26)
- 東松山の市民の森の山道になぜか並走する舗装道と見晴らし台(2025.10.12)
- ハイキングのまち越生の100メートル毎に登っていく大高取山(2025.09.21)
- 博物館らしくはない里山さいたま緑と森の博物館(2025.07.06)
「神社」カテゴリの記事
- 南向きから江戸の護りのため東向きになった武蔵御嶽神社と2本の巨木(2025.09.07)
- 奥溜から地名が変わった奥富にある歴史ある梅宮神社と富士塚(2025.08.10)
- 和同開珎推しの秩父市黒谷と和銅と和同の違いの謎解き(2025.04.06)
- 加治丘陵の新久高台にある八坂神社からの景色と丘陵からの見え方(2025.03.02)
- 呼ばわり山という今熊山の今熊神社と安閑天皇の頃とは(2024.11.24)
« 玉川上水からの小金井分水と元禄年間に築かれた山王窪の築樋 | トップページ | ちょっと早過ぎた越生梅林と由来の梅園神社にある極相林のスダジイ林 »

コメント