市野川の治水上のボトルネックとなっているという諏訪堰と下流にあった排水機場
市野川は埼玉県寄居町から流れる約38キロの荒川水系の河川です。
途中は吉見町があり、吉見町は東に荒川、西南に市野川が流れています。

吉見百穴で有名ですが、何年か前に見に行ったことがあるなと思い、調べてみたらもう9年も前のことでした。
時の経つのは早いものです。
吉見町南西部では東松山市との間を市野川が流れていますが、中小河川にしては川幅が広く水量も多いようです。

よく見ると水が貯まっているようです。
堰があるようで、水のザーザー流れる音が聞こえるので近づいてみました。
諏訪堰といい、対岸の右岸は東松山市で見えている建物は市野川雨水ポンプ場です。

市野川浄化センターというすぐ上流にある東松山市の下水道施設施設の関係のようです。
この堰は対岸に渡ることが出来るようになっています。
しかし、足を滑らしたらこの水量だと行方不明者としてニュースになりそうなので、渡るのはやめておきます。

左岸の吉見町側にここで市野川用水を取り入れています。
以前から用水取り入れは行われていましたが、市野川改修の際の昭和9年(1934)に固定堰を新設したといいます。

諏訪堰について調べてみると、市野川の水害対策は大きな課題のようで、何回か埼玉県議会でも議論されています。
令和2年12月の議事録によると、市野川は下流から順次、河川改修を進めており、諏訪堰は治水上のネックとなっており整備するといいます。

令和3年度中には上流に新しい堰が完成して、新旧堰間の河道掘削を進めるとともに、古い堰は撤去するということです。
現地に行った時はこのことを知りませんでしたので、残念ながら新しい堰の工事現場を見ませんでした。

市野川用水路は江戸時代天明年間(1781〜89)以前からある田を灌漑するための用水路だといいます。
諏訪堰が新しい堰になったら、用水取り入れをどこでするのかは興味があります。
↑現在は市野川用水沿いかつ市野川沿いに諏訪沼があります。

↑諏訪堰から650メートルほど下流に水門があります。
市野川用水の関連かと思いましたが、横見排水機場の排水樋門とのことです。

この地域は豪雨時には湛水被害が生じていたため、平成8年から19年に灌漑排水路と排水機場を整備したとのことです。
最近、西日本で水害が発生していますが、東日本でも当然ながら継続して対策していかなければいけません。
それでは、もう少しこの周辺を見て回ることとします。
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