さらに東川地下河川の第２立坑を目指し大正時代の橋や旧市役所の建物、調節池も

所沢市の東川地下河川を下流側の排出立坑から第１立坑へと見てきましたが、さらに上流にもあるという流入立坑を目指します。

国登録有形文化財である旭橋のすぐ上流の橋も、いい意味で古く趣きがあります。

↑奥（上流側）の欄干は美しく、柱には大正１５年（１９２６）竣工とありますから、旭橋よりも前に既に架けられたものです。

「鳥居橋」という名なのですが周囲を見渡しても、鳥居も神社も見つかりませんでした。

戻って調べると、南に進むと、ここでは東西方向に通っている埼玉県道６号川越所沢線沿いにある「坂稲荷神社」の鳥居橋のようでした。

↑ここより上流の東川は本当に狭くなっており、すぐ先の井筒橋から見るとこんなに細い水路となっています。

確かに市街地を流れており、拡幅はしづらかったのでしょう。

↑周囲が開発されスーパーやファミレスとなった琴平橋を渡ると、そのすぐ先にも橋が架かっており、車通りもなさそうですが欄干も立派な「新生橋」です。

所沢市役所は航空公園駅周辺にありますが、昭和６２年（１９８７）に移転する前はこちらにあり、この橋はその正面へのルートだったようです。

↑そのため橋幅もかなり広くなっています。

昭和４３年（１９６８）竣工の旧所沢市役所の建物は移転後も市関連で使われていたようですが、現在は閉鎖されています。

市役所ＨＰには跡地活用の調査検討中で提案があれば問い合わせ下さいとありました。

↑少し先には第１立坑と同様に川の水の流れを制御する止水板のようなものが見えてきます。

川幅は狭く、左岸には住宅が近接しているので、写真は一部ボカしましょうか。

第２立坑への流入口を見てみます。

↑方角が南北向きとなった県道６号川越所沢線の開明橋の方から見ると、右岸側の網越しに水が入っていくようです。

大雨時には木やゴミも流れてきますから、こうした網は必要でしょう。

大雨増水時の名残りでしょうか、土が下には残っています。

↑水は地下に流れ込むのですが、すぐ脇には地下駐車場への入り口があります。

ここは案内図にあるようなU R都市再生機構による再開発が行われ、「所沢ハーティア」として東棟と西棟が建っています。

↑地下の立坑との関係がどうなっているのか調べてみたら、第２立坑とは別に、西棟である公益棟建物の地下には駐車場だけでなく調節池も整備されています。

大雨の際は、水は立坑から調整池に入り、さらに地下河川へと流れていくようです。

西棟は地下１階の一部と２階の全部が東川地下調節池となっており、１万立方メートルの水が貯められるようになっています。

↑南側から見ると、西棟は所沢市のまちづくりセンターや公民館が、東棟は住宅棟ですが、図書館や商工会議所も入っています。

地下河川だけでは水害対策は難しいかとは思いましたので、やはり調節池も整備しているようです。

所沢図書館所沢分館に立ち寄ってみましたので、この先の第３立坑へは後日行くこととしました。

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