所沢の浦所バイパス沿いの日比田調節池とそこにある場違いなほど立派なトラス橋梁
国道463号浦和所沢バイパス沿いの東所沢周辺で、結構な規模での開発現場があります。
日比田歩道橋から見てみると、少し低くなった広い敷地があり調節池を整備しているようです。

↑向こう側には東川が流れており、ここには日比田調節池が整備されていました。
まだ一部工事中で立ち入り禁止ですが、ほぼ完成しているようです。
東川は1年半ほど前に見てきたように、狭山湖の北側辺りを源流として所沢市内を西から東へ横断して、所沢インター近くで柳瀬川に流れ込む河川です。

↑現地案内図で見ると、右側の道路が浦所バイパスで、左側に上から下向きに東川が流れています。
東川は過去には台風などの時には大量の雨水が流れて、しばしば周辺に洪水の被害を及ぼしてきました。
これまでもここより上流部で既に対策工事が行われてきました。

↑図中央下方に流れていた日比田水路の敷地の右側と下側への付け替えも行われたようです。
この調節池は13万立方メートルもの容量とされており、平成20年(2008)から工事は行われてきました。

↑図上部の道路も敷地端に付け替えられ道幅も広くなっています。
昨年の台風19号のような豪雨には対応しきれないこともあるようで、こうした調節池が整備されるようです。

↑敷地西端(図では左上)から振り返っても、かなりの広さであることが分かります。
その東川を見ると、現在はほとんど水の流れはありません。
歩道橋から見た時から気になっていた、ちょっと場違いと思えるほど立派なトラス橋が架かっています。

調節池の管理用通路として、外周遊歩道が整備されており、大雨時の越流堤部分に架かる橋です。
調べてみると、上武大橋で使われていた橋梁のようで、この地域のランドマーク的なものとなることが期待されています。

埼玉県深谷市と群馬県伊勢崎市との境界である利根川に架かっていた橋梁なので、上野国と武蔵国で「上武」です。
元の橋は昭和9年(1934)に竣工したもので、橋長895メートルありました。
トラスのスパン52,1メートルで、平成30年に新しい橋に架け替えられましたので、再利用されます。

東川は所沢市の中央部を流れていることから宅地化も進んでおり、川の拡幅工事も困難なことからここより上流部で地下調節池と地下河川が造られてきました。
地下調節池の貯水量は1万立方メートル、延長2、5キロメートルの地下二重河川となってきました。

↑付け替えの行われた日比田水路の東川への流出口です。
台風による想定以上の豪雨があり、二重河川工事もしているものの水害が完全には防げていないようですが、今回の調節池が完成することにより東川の河川氾濫がなくなることを願っています。
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