川に囲まれた川島町の平成の森公園とそこにある水害対策で必要だった和船
前回から川島町を見て回っていますが、埼玉県に住んでいる人でも川島町と言われて場所がピンときていない方もいるのではないでしょうか。
荒川沿いにありますが、JR高崎線からも東武東上線からも離れているため、駅はありません。
↑(国土交通省関東地方整備局荒川上流河川事務所HPより)
荒川の中流域に位置する川島町は、東に荒川、北に市野川、南は入間川に、そして西は越辺川に接しています。
町のほぼ中央部に「平成の森公園」があります。
四方を川に囲まれた川島町をイメージして整備され、約8.4ヘクタールの広さの公園です。
この公園は「ふるさと創生事業」の一環として広く住民からアイディアを募集し、平成8年にオープンしたものです。
ここも、平成元年に計画されたため、この名となりましたが、例のふるさと創生事業の1億円がここでも使われています。

↑公園の中心部は「水と時の広場」で、広場中央にある「時の塔」には、公園全体に響きわたるカリヨン(鐘)があり、時を知らせます。
コロナ対策もあり、水がないのが寂しいです。
全体が日時計としてデザインされ、水の流れとともに時の流れを刻んでいます。

↑「修景池」は 調整池としての機能も併せ持ち、水辺の生き物を観察したり、夏には古代ハスを見ることもできるといいます。
こちらは水はあるものの、今は花もなく、葉っぱばかり目立ちます。
川島町は水には縁があり、町名のとおり川に囲まれた島というような地域のため、水害も起きています。

↑その関係のものが川島町の和船として、保存展示されてます。
明治43年(1910)の洪水では川島町内各地で破堤し壊滅的な被害を受けました。
この時の明治天皇からの下賜見舞金で洪水時の救助・運搬用の水災予備船を造りました。
昭和22年(1947)のカスリーン台風でも大きな被害を受けましたが、その後は河川改修や排水機場整備が進み、船も使われなくなったといいます。
↑公園の周りは水田が広がっており、川島町は水の被害とともに水の恵みも受けてきました。
↑平成の森公園は川島町役場などが隣接しており、左が町役場、右は町立図書館です。
学校の渡り廊下のようなもので繋がっていて、雨でも傘無しでも行き来できるようになっています。
さらにもっと右にある町民会館などとも結ばれています。
↑町の中心部とはいえ、これらの敷地のすぐ隣はのどかな田園風景のいいところです。
川島町の人口は2万人弱で、駅はありませんが、高架となって見えている圏央道が通っています。
川島インターもありますから、車さえあれば便利なところです。
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