所沢市三ヶ島にある中氷川神社の方が延喜式に記載されている神社なのか
前回は、平安時代の延喜式にも載っていたという所沢市山口にある中氷川神社に行って来ました。
ところが同じ所沢市内に同じ中氷川神社があり、こちらも延喜式に記載されていたという神社であるというので、2週連続で所沢市に向かいました。
埼玉県道179号所沢青梅線沿いの早稲田大学所沢キャンパスの近くにあります。
鳥居の横にはやはり「延喜式内中氷川神社」と書かれており、住宅の間に西に向けて細長い参道が続きます。
拝殿前の案内板には「延喜式」神名帳に記載される「武蔵野国四十四座の一つ中氷川神社」と伝える古社であると書かれていました。
境内が、北東から南西にかけて、非常に細長い形をしているところからかつて当社は長宮とも称されていたといいます。
↑拝殿向背には虎の彫刻、光背柱には獅子と龍、水を吐いている龍、花の彫刻等も多数あります。
覆殿の隙間から本殿を見ることが出来ます。
本殿は一間造りで、側面や扉をはじめ、柱や梁などに至るまで、龍や獅子などの細かな彫刻が施されています。
江戸時代の建築美を今に伝える貴重な文化財となっているといいます。
左側からの方がよく見ることが出来ました。
「神衹志料」や「旧神祠記」などの古書には、中氷川神社の鎮座地は三ヶ島とされているとのことです。
また、文化十年に地頭の沢次郎右衛門が神職の宮野出雲に宛てた文書の中にも「中氷川神社長宮明神の儀は東照宮様より御朱印被下置、殊に延喜式内の社格、且神主先祖大阪御陣供奉仕候」と記されているといいます。
↑御神木であったケヤキが保存されています
屋根で覆われているところに大事さが感じられます。
↑神楽殿です。
足立郡大宮(現さいたま市)にある武蔵一の宮の氷川神社と、西多摩郡氷川村(現東京都西多摩郡奥多摩町)にある奥氷川神社とともに『武蔵三氷川』と言われていると、この神社の案内板にも書かれています。
この三社は、ほぼ一直線に並んでおり、水や龍神と深いつながりの「大宮氷川神社」との関係も興味深いともありました。
↑南西側にも鳥居があり、こちらは県道に直接面しています。
結局、山口と三ヶ島どちらの中氷川神社も延喜式にある古社であるとしているようです。
山口にある中氷川神社の方はHPでそのことを積極的に述べていますし、三ヶ島にある中氷川神社は案内板で証拠の古書があることを述べています。
まあ、どちらも中氷川神社ということです。
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