埼玉県内最古である室町時代建築の国指定有形文化財の神社建築物と落差12mの滝のある毛呂山町
JR八高線に毛呂という駅があり、ここは埼玉県毛呂山町になります。
駅西口には埼玉医科大学やその病院があり、のどかな風景の駅が多い八高線の駅の中では異色の存在です。
そんな毛呂駅東口には、小高い丘陵がありその上には「出雲伊波比神社(イズモイワイジンジャ)」があります。
この丘は臥龍山といわれ、この神社には室町時代の1528年(享禄元年)建築の神社社殿があります。
神社に伝わる「臥龍山宮伝記」によれば、53年(12代景行天皇の時代)に日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が天皇から賜ったヒイラギの鉾を納め神宝とし、出雲の大己貴命(オオナムチノミコト)を祀りました。
さらに出雲の天穂日命(アメノホヒノミコト)とともに出雲伊波比神としたとされています。
この拝殿は後ろ側から見ても美しいのですが、この右の奥にも、さらに建築物があります。
神話の時代を過ぎ、奈良時代の772年(宝亀3年)の大政官符によると朝廷から幣帛(神前に供えるもの)を受けた官弊社であったとの記録が残っています。
鎌倉時代には源頼朝が畠山重忠に造営を命じ、室町時代の1527年(大栄7年)に消失後、毛呂顕繁により再建されたのが現在の本殿といいます。
国指定重要文化財に指定されている埼玉県最古の神社建築です。
↑裏側にあった建築物を囲いの隙間から覗くように見てみましたが、国指定重要文化財に指定されているのは、実はこの裏側にある本殿のようです。
毛呂町公式サイトではわからなかったのですが、文化庁公式サイトで確認できました。
この出雲伊波比神社では、流鏑馬(やぶさめ)も11月には行われているそうです。
ところで、拝殿正面に奉納されている流鏑馬の的のようなものには、瀬戸大也と書かれていました。
無知なので、どこかで聞いたことのある名前だなあとしか思っていませんでしたが、その日の夜のニュースを見ていてびっくりしました。
オリンピック水泳のメダリストで、この日に婚約を発表していましたが、毛呂山町の出身だそううです。
この後、毛呂駅からは3~4km位の距離がありますが、見てみたい滝もあるので行って来ました。
この日は車で来ており、途中までは広い県道ですが途中の毛呂山総合公園やゴルフ場のさいたまGCの辺りから狭い道となっていきます。
そうはいっても、すれ違える道幅はありますし、滝の近くには駐車場やトイレも整備されています。
↑そこからは細い宿谷川沿いを進みますが、遊歩道が整備されています。
↑周囲の岩には地層も見ることのできるいいところです。
埼玉県立黒山自然公園の敷地内となっています。
結構歩くのかと思っていたら、意外にも5分程度歩くと、滝があります。
「宿谷の滝(シュクヤノタキ)」といい、落差12mということです。
ただし、さほど水量がないので滝ということで思っていたほど迫力がないのは、ちょっと残念でした。
まあ、勝手にこちらで大きな音や水しぶきを想像していただけですから、この滝が悪いわけではありません。
さらに上の方に登っていく階段があったので行ってみました。
↑斜め上から滝を見ることができます。
さらに、通路から少し外れると滝の上部が見られそうなところがあるので、落ちないように注意して行って見ました。
↑この左に宿谷の滝があるのですが、やはり、上流部でも水量はあまりありません。
その時、ブーンというあまり聞いたことのないモーターのような低い音がするので、何だろうと思っていたら、大きなハチです。
確かに滝に行く手前にスズメバチに注意との看板がありました。
当然、滝の流れ落ちるところを見るどころではないので、逃げ帰りました。
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