湧水のまち東久留米市の落合川では河川改修工事は元の川の流れも残している
東久留米市は湧水が豊富で落合川や黒目川が流れており、湧水を一つの観光資源としています。
湧水があるのはいいことである反面、水が多いということで洪水や氾濫の危険性もあるということになりますから、河川改修工事が行われてきています。
↑2か月ほど前には、東村山市や東大和市の空堀川のそうした工事と旧河川敷の様子を見て回ったところでしたが、今回は落合川を上流端の八幡橋から下流に向けて見ていきました。
ここからさらに上流にも少しだけ細く辿れる細い流路はありますが、この上下流ともに水はありませんでした。
河川改修工事では、基本的にはクネクネ曲がって流れている細い川を、真っ直ぐに流れる太い川に変えるわけですから、一般的には三日月湖のような細長い旧河川敷が残ることとなります。
↑上流端から150mほどのところで下流から上流側を見ていますが、右が新河川で、ここではこうした旧河川の流路も残されており、わずかに水もあります。
↓その100m下流の小金井街道の弁天橋との交差部分でも、左岸に旧河川の流路が分流し道の向こう側で合流しています。
落合川は湧水が豊富な川であったことから、河川改修工事には近隣住民の反対運動などもかなりあったようです。
そのため、他の河川以上に環境対策は考えられているようで、旧河川の流路が残されているところが多くあります。
↑旧河川が右岸に大きく迂回していた部分を含め、親水空間となるよう、広く河川の敷地にしています。
右岸の自転車歩行者用通路はあえて舗装をしていないようですが、分流した流れはありません。
この辺りの河川改修工事は、ホテケドジョウや落合川も原告となる訴訟が行われて、結果としては判決で却下や棄却されてますが、環境に配慮はしているようです。
そして地蔵橋からの暗渠の先に、不思議なことに途中から開渠となり水が流れてきます。
↑この旧河川の流路は湧水が豊富なところだったようで、ここからは大量の水が流れ込んでいます。
どうやら当初の計画ではここは旧河川はなくす予定のところ、湧水もあるしいろいろあって流れが残されたのでしょうか。
↑手前側が旧流路からの水流で、本流と同じように水量があります。
上流端のところには水はありませんでしたから、この落合川は途中にいくつも湧水があり、水が流れ込んで増えていくようです。
↑そのわずか下流の神明橋の先では、左岸の都営東久留米中央町二丁目アパートの敷地の方向への旧河川の流路に、結構大量の水が流れていきます。
一方、右岸からは大量の水が流入しています。
↑この右岸側は神明山公園となっていますが、その奥にはひょうたん池がありました。
さらに奥の住宅地は崖の斜面となっていますから、ここにも湧水があるのでしょう。
↑先程の都営住宅の方の旧河川の流路があえて残されているようです。
こうして、割合幅も広くなっています。
また、新河川沿い、旧河川沿いともに遊歩道がありますから、ウォーキングやランニングしている人が多数います。
↑地図の地名の境を見てみると、旧河川の位置がわかりますし、それがこの落合川では流路として残されているのもわかります。
ここまで見てきた4カ所とも境は旧河川で、しかも残されています。
ここでも中央町二丁目と三丁目の境がそうです。
↑そして再び左から旧河川の流路が合流しています。
その下流のこぶし橋という細い人道橋の上には大勢の人影がありました。
この落合川沿いでは、ところどころにカルガモがいて、川面を見ている人たちがいることはあるのですが、ここは人数が違いますし、カメラや三脚がたくさんあります。
↑写ってはいませんが、カワセミがいるようです。
私は待てずに先に進んでしまいましたが、ここに止まり木があり、シャッターチャンスを狙っています。
カワセミがいるということは水がきれいで自然も豊かなのでしょう。

この左岸は落合川水生公園となっており、池がありますが、地形からして湧水ではないようにも思われます。
ここから下流の落合川には自然環境が残されています。
河川改修工事が行われた後とは思えない風景なので、この先はまた次の機会にお知らせしたいと思います。
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