越谷レイクタウンにあるレイク(湖)は何であるのか、どこの水が貯められているのか
JR武蔵野線の南越谷駅と吉川駅の間で、大規模な再開発が行われ、2008年(平成20年)に越谷レイクタウンという新駅が出来ていたのは知っていましたが、今回初めて行きました。
駅周辺には、日本一大きなショッピングセンターといわれるイオンレイクタウンが3つもあります。
また、周囲にはマンションや戸建住宅も建てられています。
そして、レイクタウンの名前の通り、駅の北側には大きな湖というか池があります。
それにしても、この大きな湖というか池は何なんでしょう。
公園を造って環境や景観を良くすることが目的なら、もう少し小さな池でも良さそうです。
ニュータウンとして再開発(厳密には区画整理)するのならば、ここも店舗や住宅敷地とした方が良さそうです。
表示板を見ると、大雨の時に水を一旦貯め、洪水が起きないようにするための池だとのことです。
普段の水面は低い位置にあり、遊歩道や公園がありますが、大雨の時は水面が高くなり、これらは水没するので注意するようにとのことです。
洪水対策の調整池はよく川沿いで見かけますが、この池は川沿いではありません。
この池のすぐ横にある越谷レイクタウン水辺のまちづくり館には、越谷市観光協会によるレンタサイクルがあるので、借りて自転車で周辺を見て回ることとします。
なんと太っ腹なことに、利用料金は無料です。
埼玉古墳群を見に行った時の行田市のレンタサイクルも無料でした。
埼玉県公式観光サイトにもレンタサイクル情報が載っており、埼玉県は自転車による観光にも力を入れているようで、いいことです。
こうした調整池には仕組みなどの説明看板があることが多いのですが、なかなか見つかりません。
↑池の北東の奥の方を見てみると、水の流入口か流出口らしきものがあります、
↓その先に水路があるかと思い近づいてみると、地下に水路があるようで、どことどう繋がっているのかわかりません。
周囲を自転車で走ってみると、駅の南側にも池がありました。
そして、ここには地図とともに仕組みの案内板もありました。
最初に見た注意の表示板を見たときから、ここは「大規模調整池」と思い込んでいましたが、よく見ると「だいきぼ」ではなく「おおさがみ」とふりがながあります。
看板の発注ミスかとも思いましたが、勝手に間違っていたのは私の方で、「大相模調整池」とのことです。
どうやらこの辺りは元荒川と中川が合流しており、洪水による浸水の発生しやすい所だったようです。
そのため、元荒川の増水時には雨水を地下の導水路でこの大相模調整池に貯め、川の水位が下がってから、地下の排水路で今度は中川に水を流す仕組みです。
調整池は北池と南池があり、こちらの南池の方は池というより広い川のようです。
帰って調べてみると、調整池には上野不忍池の約3倍となる120万立方mの水が貯められ、事業費は347億円でした。
元荒川からの導水路は860m、中川への排水路は660mで、1.52kmの長さで事業費は93億円ということです。
こうなると、その川への出入口も見に行きたくなります。
↑南池の中川へ向かう排水門があります。
ここから地下に排水路があり中川に繋がっているとのことですから、中川まで行ってみましょう。
わかりやすい道路の下とかにあるかと思いましたが違うようなので、地図により見当をつけて探してみますが、真っ直ぐに行けるいい道がありません。
中川に人道橋が架かっていたのでそこに上って、水門らしきものを探します。
↑ありました。
ここからは川沿いの土手には出られないので、畑の中を通り、近づいてみます。
これらの施設整備により、10分の1の確率で起きる大雨の際の浸水面積を約400ha軽減する効果があるとのことです。
排水機場がありました。
この敷地は両脇とも中川の土手に行けないので、川側から見られないのが残念です。
このすぐ南側には昔からあるであろう川というか水路があり、これ沿いに舗装されていない道がありました。
途中通行止めの箇所があって行きにはわかりませんでしたが、この下を地下排水路が通っているのでしょう。
水の出口を見たので、順序が逆になりますが、入口となる元荒川にある導水路の水門の方を見に行ってみます。
こちらは北池の近くに、北に向けて整備された国道4号線バイパスの東埼玉道路という道路があるので、すぐに辿りつけます。
しかし、どちらの施設にも看板が見当たらなかったのが残念です。
事業費としては高いようですが、秋にも茨城県常総市の鬼怒川であったように、洪水は一旦起きると被害は甚大ですから、やむを得ないといえるでしょう。
洪水が起こりやすいという周辺の川の様子を、もう少し自転車で見に行ってみます。
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