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2015年2月22日 (日)

全国に4つしかない現存する城郭御殿の一つである掛川御殿

御殿というと、身分の高い人やお金持ちの邸宅のことをいいます。

近世の城にあっては、儀式・公式対面などの藩の公的式典の場、藩主の公邸、藩内の政務をつかさどる役所という3つの機能を合わせ持った施設のことをいいます。

静岡県掛川市にある掛川城御殿は、現存する数少ない城郭御殿です。

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本丸御殿は川越城と高知城、二の丸御殿は京都二条城とここ掛川城にしか、現存した城郭御殿は無いそうです。

先週ご紹介した天守閣は再建したものでしたが、こちらの御殿は江戸時代後期の建築物で、国重要文化財にも指定されています。

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旧御殿が嘉永7年(1854年)安政の大地震で倒壊したため、時の城主太田資功によって、安政2年(1855年)から文久元年(1861年)にかけて再建されたものです。

 安政2年から明治2年(1869年)までの14年間は掛川藩で使われましたが、廃城と同時に勤番所と徳川家兵学校に転用され、廃藩置県とともに掛川宿に無償下附され、聚学校、掛川町役場、市庁舎などに使用されました。

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建築様式としては7棟からなる書院造で、畳敷きの20もの部屋が連なり、各部屋はふすまによって仕切られています。

江戸時代の藩の政治や大名の生活が偲ばれる貴重な建物です。

天守閣との共通入館券(410円)で中に入れます。

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屋根組みだって、同じ木造とはいえ再建された天守閣よりも、古い渋い良さがあります。

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御殿から出て、振り返って正面玄関を見てみると、やはり美しい。

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玄関屋根は起り破風(むくりはふ)となっています。

破風とは玄関屋根の三角形部分をさし、破風板が上方に凸型に反ったも起り破風といいます。

棟木(むなぎ、屋根の骨組みの頂部の水平材)の端を隠す飾りを懸魚(げぎょ)といい、これは蕪懸魚(かぶらげぎょ)だそうです。

屋根瓦もいいです。

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この御殿の東側にも和風平屋造りの建物がありますが、これは平成13年(2001年)に建築された掛川市中央図書館です。

周辺の景観を考慮してこのような外観で建築されたのでしょう。

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そしてその向かい側、掛川御殿との間にある建物が気になります。

淡山翁記念報徳図書館といって、大日本報徳会の所有する県内最古の民間図書館として昭和2年(1927年)設立されたのち、昭和27年(1952年)から1969年(昭和44年)までは掛川町立、掛川市立図書館として使われていたそうです。

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鉄筋コンクリート造で、アール・デコ調の外観の大正~昭和初期の建築・様式の流行を反映した建造物となっています。

静岡県の有形文化財に指定されており、公開されているようですが、残念ながらこの日は休みでした。

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コメント

二条城に行って、現存する二の丸御殿って、他にあるのかな~と探していたら、こちらのページにたどり着きました。
興味深く読ませていただきました。ありがとうございます。

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