清澄庭園と都市計画公園内にある深川図書館
自転車ではなく、地下鉄と徒歩で、江東区にある清澄庭園に行きました。
江戸時代の豪商、紀伊國屋文左衛門の屋敷跡と伝えられています。

その後、享保年間に下総国、関宿の城主久世大和守の下屋敷となり、庭園のもとが形造られ、明治時代になって、岩崎弥太郎が社員の慰安や貴賓のため、深川親睦園として再整備したようです。

隅田川の水を引いた大泉水や築山のある、明治時代を代表する回遊式林泉庭園です。
当時は東京湾の潮の干満によっての微妙な変化も見られたようですが、現在は雨水でまかなわれています。
富士山といわれる、ツツジとサツキで覆われた築山があります。

5月ごろにはきれいでしょう。
2週連続の話題となりますが、この季節の花は曼珠沙華です。
赤い花だけのイメージがありましたが、白い花がポツンとありました。

そして、この庭園には岩崎家が自社の汽船で全国から取り寄せたという名石が数多く配置されています。

↑伊予青石、↓武州三波青石

池に沿っても、名石が数多くあります。

また、磯渡りという、池の上を渡って景観や魚などを楽しめるところもあります。

東京都の名勝に指定されており、庭園に入るには入園料150円が必要ですが、その価値は十分にあります。
敷地の真ん中の道路を挟んで東側(左)は清澄庭園となっており、西側(右)には清澄公園(右)があります。
庭園以外の清澄公園は、無料開放されています。

両方の敷地をあわせて、都市計画公園区域になっていますが、区域内に一部住宅があるようです。
東京都による「都市計画公園・緑地の方針」(平成23年12月)では、2020年までに優先的に事業を推進する、重点公園・緑地の優先整備区域の一つとして、清澄公園(清澄庭園)が定められています。
この都市計画公園区域内の清澄庭園の南側に、江東区立深川図書館があります。

↑右奥は清澄庭園です。
明治42年に東京市立図書館として設立され、その後、昭和25年に江東区に移管された区立図書館となります。
建物の外観も立派です。

しかしよく見ると、古い建物にある荘厳さというかオーラのようなものが感じられません。
戻ってから調べてみると、建物は平成5年に改築されたもののようです。
歴史ある図書館なので、こうしたデザインにしたのでしょうか。
図書館内の階段にはステンドグラスもありました。
こんな図書館もいいものです。

ところで、ここは将来公園になるのでしょうか。
なら、なぜ改築が認められたのでしょうか。
こうした都市計画区域内に図書館を建設していいものなのでしょうか。
日比谷公園の敷地にも、都から区に移管された図書館があります。
こちらも戻って調べてみると、都市公園法による「都市公園の効用を全うするため当該都市公園に設けられる」公園施設の一つとして、植物園や動物園、野外音楽堂とともに、都市公園法施行令に「図書館」が載っていました。
他のものは公園施設ってわかるけど、公園を整備する趣旨から見ると図書館ってどうかなのかなと思ってしまいました。
まあ、私は公園内にある図書館って好きですから、いいんですけど。
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