太平洋岸自転車道で行く浜岡原発と浜岡砂丘
御前崎灯台を後にして、再出発です。
引き続き、太平洋岸自転車道を走りますが、ここからは正式名称は「静岡県道第376号線浜松御前崎自転車道線」となります。
道路のガードレールで仕切られた歩道部分が自転車道です。
歩行者は全くと言っていいほどいないので、車を気にしながら車道を走るよりは、この歩道を走る方が快適ですが、所々にある「この砂」(上の写真)が走行の妨げになります。
また、この先に登り坂が見えますが、海沿いとはいえ、こうした多少のアップダウンはあります。
坂を登り切りると、楽しい下り坂です。
彼方には、高圧送電線鉄塔が多数見えています。あそこが次の目的地「浜岡原子力発電所」でしょう。
近づいてみると、まずあったのは風力発電所でした。
近くで見ると結構大きく高さ120mで、30階建てのビルに相当します。
1基で、一般家庭1500世帯分の発電をするそうです。
そして、いよいよ浜岡原発に到着したかと思えば、解体中の建物がいくつも見えて来ました。
原発は運転停止中とは聞いていましたが、既に解体まで始まっているのかと驚いていたら、勘違いでした。
浜岡東芝エレクトロニクスという会社の建物でした。
でも、原発の原子炉停止の影響かなと思いながら走っていましたが、後で調べてみると半導体関連の工場だったようです。
そして、思ったより遠く、御前崎から10kmほどで、ようやく浜岡原発に到着です。
原発本体は関係者以外は入れませんので、PRのために作られた「浜岡原子力館」を見てみます。
ここには、原子炉の実物大の模型があります。
意外と大きくて、びっくりしました。高さ22mあるそうです。
また、原発の中央制御室のモデルもがあります。
さらに、話題となっている津波対策の防波壁も実物大のものがありました。
海抜6mのところに、高さ12mの壁を設置するので、合わせて18mの波に耐える高さとのことです。
どうやら、この防波壁は現在建設中のようです。
展望台へ行くエレベーターがあるので、見に行ってみます。
海抜62mの高さということで、いい景色が良く見えます。
浜岡原発が一望できます。
たまたま、この展望台では地方議会か自治体の視察の団体さんへの説明をしているところでした。
1階には、大学の先生がゼミの学生を連れての見学かと思われるような集団がいました。
個人で見学に来ているのは、私くらいでした。
ところで、防波壁を見てみると、まさに工事中です。
海沿いにクレーンや壁が見えます。
今、津波来たらどうなるのかな、ここは高いからいいけど、壁は工事中だから、原子炉はどうなるのかな、冷却はされているのかななどと、いろいろ心配になってきます。
となりには、新エネルギー館という太陽光発電や風力発電のPR館もあり、どちらも運営は中部電力です。
こちらの模型では今日走ってきたルートを改めて見ることができました。
出発した島田駅や大井川よりも手前しかありませんが、それでも走ってきた海岸線の形などは確認できました。
さて、本日はこの浜岡の市街地に宿泊することとします。
原発の原子炉が停止され、技術者などのニーズがなく、まちは閑散としてホテルはガラガラかと思われましたが、私の宿泊したビジネスホテルは結構、宿泊客がいたように思いました。
メンテナンスもあるでしょうし、防波壁の工事関係者もいるのでしょうか。
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この日の走行距離は61.29km、平均時速18.83km、消費カロリー1447kcalでした。
さて、次の日、まずブログタイトルを思い起こし「御前崎市立図書館アスパル」に行きました。
浜岡町(平成の大合併により、御前崎町と合併し、御前崎市)といえば、やはり原発立地の町として、公共施設が充実しているイメージがあります。
図書館はどうかなと思って来てみると、意外と普通の建物に見えます。
しかし、左に行ってみると、
やはり、旧浜岡町で約25000人、合併後の御前崎市で35000人の人口の図書館としては立派です。
この円形の部分はどうなっているのか、入ってみました。
雑誌コーナーの横には、座敷で読めるところがあります。
座席数も数多くあります。
窓の向こうにもうひとつ円形が見えます。
こちらはビジネス支援コーナーといった感じです。
また、電動書架もありました。
ここは一般の人も入れるようになっています。
図書館はざっと見ただけですが、この天気のいい中、先を急ぎます。
太平洋自転車道をその名の通り、海沿いを通るところが多いのですが、浜岡原発の立地しているところは、原発の陸地側を通っています。
原発の西から再び海の近くとなりますが、ここには浜岡砂丘(浜岡大砂丘)があります。
足元の悪い砂浜を登っていくと、視界には一面、海です。
右を見ても、
左を見ても、
前を見ても、
太平洋です。
ここで、ボーっと海を見ていたら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
しかも、季節外れの日焼けをしてしまいました。
さて、再び、自転車道で西に向かいます。
河津桜の並木ですが、季節外れにポツポツと花が咲いていました。
22℃の気温で長袖では汗だくになる気候なので、春と勘違いしてしまったのでしょうか。
ここからは再び自転車専用道です。(車がいないという意味で、歩行者は当然通れます)
多少のアップダウンはあるものの快調に走れます。
自転車道は、防砂林の海側を走ったり陸側を走ったりするので、海も見えたり見えなかったりで、飽きない景色が続きます。
でも、やはり海沿いは気持ちいいです。
それにしても、誰ともすれ違いません。
歩行者は当然としても、自転車とも会いません。
やがて、自転車道とは思えないような立派な橋があります。
菊川を渡る潮騒橋です。
ただ、上の写真にもあるように砂がたまっているのが、玉にきずです。
ところどころ、全面に溜まっていて、ハンドルをとられます。
一応、砂がたまって通りにくい場合の連絡先はあるのですが、箇所数があまりに多すぎて、これを連絡していたらクレーマーとなってしまいそうです。
ところで、上の写真左にある「赤ずきんちゃん西」ってなんでしょう。
わからないままでした。
この海沿いの道も、旧大須賀町あたりでお別れすることとします。
見飽きるほど見た海も、お別れとなると悲しいものです。
ちょっと、長くなってきたので、この続きは次回とします。
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原発問題も簡単に片付けられるはなしでは、ありませんが、今後の展望はどうなる事やら?
図書館は、立派ですね!新耐震の建物でしょうからね。
自転車道だけ見ているとちょっと寂しく思います。
投稿: araita | 2012年11月 5日 (月) 07時51分
原発施設を見ると胸が締め付けられるような思いがしますね。
多くの問題をはらんだ、これら巨大施設がどの方向に進むのか、我々にとっての大きな課題です。
海岸沿いの自転車道、気持ち良さそうでいいですねぇ。
冬場になると猛烈な風が吹いていそうですが・・。
それにしても「赤ずきんちゃん西」気になりますねぇ(笑)
投稿: ポタ麿 | 2012年11月 5日 (月) 19時35分
araitaさん、こんばんは。
図書館は新しそうだから、当然新耐震基準だろうと思います。
自転車道は、自動車道と違って、どうもメンテナンスが後回しになってしまうようです。
自動車道で砂がたまっていたら、スリップの危険性から、すぐ除去するでしょうから…
投稿: すずた | 2012年11月 5日 (月) 21時14分
ポタ麿さん、こんばんは。
海沿いの道の強風は、実は行く前に恐れていまして、
防寒対策やどうしてもダメな時の輪行できる平行した
バス路線なども調べていました。
実際には、逆に暑くて困りました。
投稿: すずた | 2012年11月 5日 (月) 21時18分
私が走った時も砂が道にたまって走りにくい場所がたくさんありました。
風も強いし仕方がないのでしょうね。
風車が並ぶ風景は壮観ですね。
ポチ。
投稿: tac-phen | 2012年11月 7日 (水) 03時05分