天皇陵ではないけど百舌鳥古墳群の中で最も美しいニサンザイ古墳と日本最古の木造洋式の境燈台
日本で7番目の大きさの前方後円墳であるニサンザイ古墳は、堺市を訪問するまで知りませんでした。
○○天皇陵という呼び名がついておらず、ニサンザイという言葉も聞き慣れないものです。
↑ファミレスや自動車ディーラーの多い大阪府道28号線の百舌鳥八幡南交差点から少し南東に入ると別世界の光景です。
濠に古墳が映り、きれいです。
↑この古墳は方墳部が南を向いていますから、北西端から見ると左奥が円墳部です。
↑方墳部の南西端に来たので右奥が円墳部です。
古墳西側には堤に通路があり、南側には道路があるので美しい古墳がよく見えます。
南東端は住宅があり通れなくなっていますが、北東端で再び古墳の濠沿いに行くことができます。
↑ここには閉鎖されていますが、円墳部に繋がったところがあり、水鳥たちがのんびりしています。
墳丘は宮内庁が反正天皇の空墓という位置付けで「東百舌鳥陵墓参考地」として管理しているため、ここには拝所はありません。
反正天皇陵古墳のほぼ4倍の大きさで、建造時期も5世紀後半とほぼ同じなので、こちらを反正天皇陵と考えている説もあるそうです。
↑先程通れなかった南東端に向けて濠沿いに通路があります。
たまたま犬の散歩をしていた男性が親切に教えてくれましたが、この通路を一周回れるように全通させようかという話は地元自治会でも話題になったようです。
しかし、そうなると住宅の表も裏も通路になってしまう方もいることから難しいとのことでした。
↑北東から見た、左が円墳部、右が方墳部になりますが、間に造り出しがあるのがはっきりわかります。
墳丘の規模は全長約300m、後円部径約170m、高さ約24.6m、前方部幅約224m、高さ約25.9mです。
百舌鳥古墳群の中で最も精美といわれ、かつ最も新しいものです。
↑堺市役所展望ロビーからですが、右から順に履中天皇陵、大仙公園、仁徳天皇陵大仙陵古墳が見えますが、その奥に小さく見えているのがニサンザイ古墳です。
気になっていたニサンザイとは陵(みささぎ)が語源と考えられています。
かなり離れているので小さく見えますが、全国でも7番目の規模です。
そしてそれを見ているここも、大きな立派な建物です。
↑堺市役所で、地上80メートルの21階展望ロビーから百舌鳥古墳群を始めとして東西南北の景色を見ることができます。
市役所だから当然無料だし、ボランティアガイドの方が何人かいて解説もしてもらえて、土日も開いています。
↑西には堺港方面が見えます。
遥か彼方に見える山々は淡路島でしょうか。
堺市役所がある堺東駅は南海高野線の駅ですが、堺港に近い堺駅は南海本線の駅で、全く別のところです。
さらにややこしいことにJR阪和線には堺市駅があり、これも離れています。
↑堺旧港南波止場には旧堺燈台があり、これは明治10年に築造された高さ11.3mの六角錘形の灯台です。
埋め立てが進み役割を終えた後、堺のシンボルの一つとして保存、現地に現存する日本最古の木造洋式灯台として国指定史跡になっています。
↑高いところから陸地から海に向かって見ると、手前に旧堺港はありましたが、現在の堺港は埋め立てにより高速道路の向こう側に広がっています。
水路の細くなった高速道路の橋の左側が堺旧港南波止場で、旧堺燈台は橋脚の辺りです。
旧堺港から堺駅のある陸地側を見てみます。
↑正面の建物がホテルアゴーラリージェンシー堺で、堺駅西口の目の前にあり、そしてここが本日の宿泊先です。
先程の高いところからの写真は、この20階の部屋からのものです。
移動手段として利用したさかいコミュニティサイクルは、市内8カ所のどのサイクルポートにも自転車は返せますが、1日利用の場合はカードも返却するため5カ所の有人ポート限定です。
↑たまにはブログの名前を思い出し、堺市図書館にも立ち寄りました。
2日間ともに堺コミュニティサイクルを利用しましたが、とても便利でした。
こうした取り組みは各地で進んで来ていますが、ここは1日利用が300円で出来るところが有難いです。
さすが世界文化遺産の国内推薦の決まった街です。
ブログランキングに参加して、交流を広げていきたいと思っています。
いずれかポチッとお願いします。
.
.
.
« 築造の順序が不可思議な履中天皇陵と方違神社から見る反正天皇陵は前方後円墳の形が感じられる | トップページ | 多摩ニュータウン遺跡群に盛り土した縄文の村にある3種類の住居跡を見て改めて縄文時代の長さを思う »
「遺跡・古墳」カテゴリの記事
- はにわの丘はちょっと微妙なところだけど桜山窯跡群はすごいところ(2024.02.04)
- 7世紀の三輪白坂横穴群と三輪という地名の由来にもなっている椙山神社(2023.09.24)
- 蛇行する槻川に囲まれた天然の要害である小倉城跡(2023.04.23)
- 3つの北峰古墳群と合祀されなお残っている北峰稲荷神社と大日如来石像(2023.03.05)
- ねじれまくりの入西のビャクシンと石上神社古墳と成願寺(2022.09.04)
「61大阪府」カテゴリの記事
- 天皇陵ではないけど百舌鳥古墳群の中で最も美しいニサンザイ古墳と日本最古の木造洋式の境燈台(2018.10.28)
- 築造の順序が不可思議な履中天皇陵と方違神社から見る反正天皇陵は前方後円墳の形が感じられる(2018.10.21)
- 仁徳天皇陵といわれる大仙陵古墳は近くで見ても地上80メートルの21階から見ても大き過ぎる(2018.10.14)
コメント
« 築造の順序が不可思議な履中天皇陵と方違神社から見る反正天皇陵は前方後円墳の形が感じられる | トップページ | 多摩ニュータウン遺跡群に盛り土した縄文の村にある3種類の住居跡を見て改めて縄文時代の長さを思う »
Manohiroと申します。
ブログランキングから訪問させて頂きました。
堺の知識が全然なかったのですが、
ちょっと、イメージを持つことができました。
今後も訪問させていただきます。
応援、完了しました。
よろしくお願い致します
投稿: maohiro | 2018年10月29日 (月) 14時54分