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2016年12月25日 (日)

高低差のある地形も文化財である建築物もあって見どころいっぱいの入間市駅周辺

西武池袋線で飯能方面に向かっていくと、基本的には山に向かってだんだんと標高は高くなっていきますが、稲荷山公園駅を過ぎると右側車窓で、急激に地面が下に下がっていくのが見えます。

次の入間市駅は台地の縁というような立地で、右側つまり北側は霞川、入間川が流れる低い土地となっています。

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↑駐車場と駐輪場ばかり目立つ入間市駅北口からは、はるか遠くが見渡せます。

坂を北東に300mほど下りたところに、国登録文化財(建造物)である「旧石川組製糸西洋館(本館・別館)」があります。

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こちら裏側には入口はないので、さらに300mほどぐるっと迂回します。

西洋館は、石川組製糸の創始者石川幾太郎により、大正10年(1921年)に迎賓館として和風工法により建てられた西洋風木造建造物です。

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建物外観は、化粧煉瓦張で、屋根窓を設けた変化のある屋根に特色があります。

2階建ての本館は、外観が化粧煉瓦張で、屋根はヒップゲーブル(半切妻造)、洋瓦葺となっています。

平屋建の別館は、本館と接続しており、外観は本館と同じ化粧煉瓦張ですが、屋根は寄棟造となっています。

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石川組製糸は昭和6年(1931年)には全国6位の出荷高という大きな会社だったそうです。

ここは国道16号線沿いにありますが、何度も車で通ったはずなのにこれまで知りませんでした。

同じく国道沿いの向かい側にも美しい建物がありました。

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↑日本キリスト教団武蔵豊岡教会の礼拝堂で、元は大正12年に竣工したものですが、道路拡幅に伴い改築されたようです。

さらに、ここから500mほど西に向かうと、国道299号線沿いには入間市指定文化財(建造物)があります。

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↑「旧黒須銀行」でこの建物は、明治42年(1909年)に建築された、土蔵造り二階建、寄棟瓦葺です。

大正11年武州銀行と合併後、昭和18年に埼玉銀行豊岡支店となり、昭和35年まで営業されていたといいます。

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すぐ横に景観を損なう歩道橋がありますが、ここからは高い位置から2階の屋根の仕組みもよく見えます。

黒須銀行時代、渋沢栄一から道徳銀行の名を与えられ、道徳を基本とする経営を目ざした銀行だったそうです。

隣の飯能信用金庫黒須支店の駐車場から建物裏側を見させてもらうと、ちょっと幻滅するような単なる古い家にみえるのがちょっと残念です。

さらに南西に1kmほど歩くと、国指定重要文化財もあるということなので行ってみます。

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↑南へ西武線の踏切を渡って、すぐの急な斜面を登りきると、武蔵野台地の突端部となった高台に位置しているため、北に向けて景色が一望できます。

ここは下の地図の左下の方にある「101」と書かれた辺りで、標高100mの等高線よりも上になります。

明治16年(1883年)に陸軍特別大演習が行われた際、明治天皇がこの梵天山から統監したとのことで、「明治天皇御野立所」という碑が立てられています。

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このすぐ裏は墓地となっており、高倉寺(こうそうじ)の敷地のようです。

ここには国指定重要文化財である「高倉寺観音堂」があります。

「重要」文化財ですから価値が違います。

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この観音堂は、室町時代初期に建立されたと推定され、もとは飯能市の長念寺観世音宝殿であったが、延享元年(1744年)譲り受けて、ここに移築されたそうです。

方三間で入母屋造り、軒が総反りとなっているこの観音堂は、関東地方における禅宗様(唐様)の代表的な建造物です。

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このような国指定重要文化財、国登録文化財、市指定文化財などが入間市駅周辺に集中してあるとは驚きです。

現在でも交通量の非常に多い国道16号線沿いであり、入間川の舟運も利用できた立地であるため、古くから栄えていたところだったのでしょう。

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入間市駅に戻るためには、国道16号線を超え、75m等高線より下に流れる霞川を一旦渡らないといけないので、再び坂道を下ります。

↑霞川から振り返ると川の位置は大分低いことがわかります。

高倉寺よりも低かった国道16号線に面したマンションの駐車場の高さでも、ここから見ると8階の高さになっていますから、すごい高低差です。

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↑西武池袋線は台地の縁を通っているため、75m等高線の上を大きく蛇行しながら、霞川を渡って西へ進みます。

入間市駅南口には、西武入間PEPEや丸広百貨店といった商業施設や数多くのマンションが立地しておりいます。

入間市駅は古くは武蔵野鉄道の豊岡町駅として、大正4年(1915年)には開業した駅で、100年の歴史を持っており、現在は特急レッドアローの停車駅でもあります。

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コメント

拝読しました。
散歩がてら高倉寺裏の明治天皇行幸の碑を見た後にWEB散策をし、こちらの読み物にたどり着きました。

さて、ご存知立ったかも知れず、差し出がましい気もしますが豊岡教会に関する小ネタをご提供します。

あちらの建物は改築には違いないのですが、曳き家を行い現在の位置に移動しました。
詳しくは以下のURLでご覧いただければと思います。

【参考】
http://tatemono.art-saitama.jp/archives/3260

通りすがりの入間市民さん、こんばんは。
コメント有難うございます。

豊岡教会が曳家されたものとは知りませんでした。
色も違うし、新たに建築されたものと思っていました。
見かけからして木造とは思いませんでした。

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