国登録有形文化財の神奈川県庁本庁舎と横浜三塔
横浜に所用があったので、神奈川県庁に行ってみました。
横浜に数多くある歴史的建造物のひとつで、いつかじっくり見てみたいと思っていたのですが、あまり時間がとれず、駆け足での見学でした。
神奈川県庁本庁舎は、「キングの塔」といわれており、神奈川県内で最初に国登録有形文化財に指定された、昭和3年(1928年)竣工の建物で、高さ49mあります。
建物本体は5階建てですが、塔屋にあたる6階には、神奈川県本庁舎歴史展示室があり見学することができ、神奈川県庁舎の歴史が紹介されています。
塔屋の上のほうへ上がる階段は、立ち入り禁止となっていました。
ただし、この6階から屋上には出られ、塔屋を目の前で見ることができます。
五重塔をイメージさせるスタイルで、昭和初期に流行した帝冠様式のはしりといわれています。
すぐ近くは、みなと横浜の海ですから、まわりの景色も気になるところです。
↑写真左端には、まるい屋根の「あれ」も見えます。
↓北の方角に見えるのは、「クイーンの塔」といわれる、横浜税関です。
イスラム寺院風のエキゾチックなドームが特徴で、昭和9年(1934年)竣工です。
↑その左には、ヨットの帆の形のヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルも見えますし、中央には、赤レンガ倉庫も見えます。
↓東の方角を見てみると、中央には横浜港大さん橋があり、右にはベイブリッジも見えています。
さらに屋上を見てまわると、ライト様式のテラコッタが展示されています。
この建物は、外観は竣工当時とほとんど変わっていませんが、当時は粘土を焼いて作ったテラコッタの装飾が軒にあったそうです。
ライト様式とは、旧帝国ホテルを設計したライトによる建築様式で、スクラッチタイルと大理石を用い、幾何学模様の装飾が特徴で、昭和初期に大流行したものです。
このテラコッタの部分は、現在は銅版で覆われているそうです。
海の反対側、西の方角を見ると、「ジャックの塔」が見えます。
横浜市開港記念会館で、大正6年(1917年)竣工で、国指定重要文化財になっており、高さ36mです。
東南隅に時計台、西北隅に角ドームがあり、西南隅には八角ドームもあります。↓
このキングの塔、クイーンの塔、ジャックの塔は「横浜三塔」と言われ、船員たちが航海の安全を祈り、これを目印に入港したといわれています。
この三塔を一度に見られるところは限られており、3か所しかなく、この3つのスポットを1日で廻ると願いがかなうという都市伝説があるそうです。
県庁の1階に下りて、改めて見てみると、まわりに建物が建設されて、外観上も埋もれてしまっているようですが、やはり存在感のある建物です。
ゆっくり見てまわりたいのですが、ちょうどここに、みなとみらい線の日本大通り駅の入口があるので、残念ながらここから地下に入ってしまいました。
いずれ、願いをかなえるために、3か所めぐりをしたいと思います。
ブログランキングに参加して、交流を広げていきたいと思っています。
いずれかポチッとお願いします。
« ダイヤモンド富士のブログ3周年祝と気象庁虎ノ門庁舎の移転先さがし | トップページ | 大手町で温泉まで湧き出て進む連鎖型再開発 »
「55神奈川県」カテゴリの記事
- ネーミングライツのアクアリウムさがみはらと高台にある山門の立派な宗祐寺(2024.03.17)
- 小田急多摩線の田名への延伸計画と田名八幡宮の微妙な時期の改称(2024.03.10)
- 相模川沿いの水郷田名と小沢頭首工という名称の水郷と頭首工の意味(2024.03.03)
- 津久井湖に沈んだ荒川八幡宮が移転した二本松八幡宮と式内社の石栃尾神社かという諏訪明神(2022.11.27)
- 徳川二代将軍正室の御化粧料だった王禅寺村と柿生の由来ともなった王禅寺を守る市街化調整区域(2021.08.01)
「建築物」カテゴリの記事
- 北条政子による国指定重要文化財の廣徳寺大御堂とそこに古墳もある川島町(2020.10.11)
- 薬師池公園の名勝正式名である福王寺旧園地という謎と国指定重要文化財や都指定有形文化財などの旧家建築物(2019.09.29)
- 聖蹟桜ヶ丘駅の名前の由来になっていた桜ヶ丘公園にある多摩聖蹟記念館(2018.07.08)
- 国登録有形文化財がいくつもある石川酒造と大ケヤキと熊川分水と下の川の合流地点(2018.06.24)
- 都内で2番目に古い安土桃山時代に建築されたのに見ることと七福神巡りもできる熊川(2018.06.10)
« ダイヤモンド富士のブログ3周年祝と気象庁虎ノ門庁舎の移転先さがし | トップページ | 大手町で温泉まで湧き出て進む連鎖型再開発 »
コメント