逓信総合博物館解体の寂しさと合築の千代田図書館の不思議な感じ
逓信総合博物館と聞いて、なつかしいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
小学生の頃、逓信総合博物館の無料入場券がクラスに数枚ずつ配付され、早い者勝ちやじゃんけんで手に入れて、友達と出かけたことを思い出します。
当時住んでいたのは豊島区、練馬区でしたが、今思えば、よくも大手町までわざわざ出かけたものだなあと感じます。
昭和39年に、郵政省、電電公社、NHK、KDDの4社共同運営で、情報通信関係の総合博物館として設立されたものです。
残念ながら、平成25年8月31日に閉館になってしまい、現在この逓信ビルは解体工事が行われています。↑
平成13年にはKDDIが撤退してしまい、平成23年にはNHK博物館も閉鎖され、閉館当時は、郵政資料館とNTT情報通信館のみ残っていたようです。
これから解体するのかなと思って、裏側を見てみると、実はかなり解体工事は進んでいました。(↓写真の左側の建物が逓信ビル)
国が取得する霞が関のビルは郵政省本省のあった建物です。やはりこの交換後は国の庁舎として使うこととするようです。
やはり大手町の再開発ビルでは、セキュリティの関係もあり、国の施設が民間施設と同居しずらいとの判断をしたのでしょうか。
そもそも、大手町から国の庁舎はどんどん撤退しています。
↑年末年始にも見に来た通り、写真奥の気象庁は虎ノ門に移転しますし、手前の大手町合同庁舎3号館の東京国税庁は築地に建設中の新庁舎に移転します。
元々1号館、2号館の跡地に、先週見た日経新聞、JA、経団連が移転しているのです。
国は合築を避けるといっても、気象庁は港区と合築することになりますが、役所同士なら、うまくいくのでしょうか。
近くに、役所同士の合築の事例があるので、あの図書館もあることですから行ってみます。
↑北の丸公園の清水門から清水濠越しに見える、右の建物が千代田区役所と国の九段第3合同庁舎の合築したものです。
↓23階から11階までは国の機関が入っており、10階から1階までが千代田区役所で、エレベーターホールは別々になっています。
東京税関や関東信越厚生局麻薬取締部などのセキュリティの厳しさが求められそうな国の機関も入っているようです。
でも、両方のエレベーターが止まる10階には、食堂や千代田図書館事務室、こども室などがあるという、国の庁舎と同じ建物に、図書館があるという不思議な建物になっています。
なんと年末の大晦日12月31日にも17時までは開館していた、コンシェルジュブースもある素晴らしい図書館ですが、撮影禁止なので写真はありません。
閲覧席は244席ほどあり、うち82席は電源と有線LANが使用できる席で、館内では無線LANが使用できます。
「あなたのセカンドオフィスに。もうひとつの書斎に。」なんてHPにも書いてあり、私の好きな窓際座席もあります。さすが千代田区です。
千代田区に在住、在勤、在学ならば、電子書籍の貸出も受けられる千代田WEB図書館という制度もあります。
↑建物前には自転車が置いてありますが、「ちよくる」というコミュニティサイクルで、区内にいくつかあるサイクルポートで自転車を借り、別の場所にも返却できるシステムで、3月までは1回利用で30分100円です。
横浜市でも同じ事業を行っており、その自転車を利用して三溪園に行きましたが、最初の登録作業は少し面倒でした。
最近、港区や江東区など同様の実証実験を行っている自治体がいくつかあるようです。
横浜市のベイバイクbaybikeのカードを持ち歩いていなかったので試しませんでしたが、同じカードが使えれば、気軽に利用できて有難いことです。
↑道を挟んだ向こう側は、更地は前に千代田区役所のあったところですが、はるか30年くらい前に、ここにあった千代田図書館に来たことを懐かしく思い出しました。
この跡地利用ではいろいろもめていたようですが、九段坂総合病院と区の高齢者総合支援サポートセンターができることとなったようです。
建物ができれば、奥の日本武道館の屋根も見えなくなってしまうでしょう。
ところで、右には帝冠様式の屋根が特徴の九段会館がありますが、どうなるのでしょうか。
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