普段入れない東村山浄水場での花見と施設見学
26万㎡という広大な土地の東村山浄水場は、東京都水道局の施設ですが、水の危機管理上、普段は敷地内に入ることができません。
桜のきれいな花見シーズンの4月初めごろ、週末の2日間だけ開放され、中に入ることができます。
入口では氏名記入はしますが、身分証明書等は必要ありません。
東村山浄水場体験ツアーという名の施設見学会も行われているようなので、参加しました。
1日4回、集合時間が定められているので、10分前に行きましたが、予想以上の人気のためか、ある程度人数が集まるごとに随時スタートしているようです。
20名くらいの見学者に対し、2名の職員の方が説明についてくださいましたが、前後には10名程度のグループもありました。
いかにも浄水場という感じの巨大な水槽の間を通っていきます。
高度浄水処理のため、平成16年度から新しく建てられたオゾン処理棟の前で、沈澱池を見ながら説明を受けます。
屋上から見ると全体像がわかりやすいです。
↑西(奥)の方から、村山貯水池(多摩湖)から多摩湖自転車道の下を通ってきた水は、写真左側を流れてきて、ここで左から右に向かって処理されていきます。
まず、水中の浮遊物質を沈みやすくするため、凝集剤を左の混和池で入れ、フロック(浮遊物質の集合体)形成池でフロックを大きくさせ、右の薬品沈澱池で沈めます。
この浄水場にはこのような沈澱池が5つあるようです。
次に、このオゾン処理棟で、高度浄水処理します。
高度浄水処理とは、オゾンの強い酸化力で、かび臭やトリハロメタンのもととなる物質を分解し、さらに生物活性炭を吸着させてかび臭をとったり、アンモニアを分解したりすることだそうです。
建物内では、オゾンを作るための酸素製造装置やオゾン発生装置なども見学しました。
屋上で東側を見ると、西側とは違って、マンションなどの高層建物が多くあります。
柳泉園組合の煙突が目立ちますが、この写真ではわからないですが、右の方にスカイツリーも見えました。
↑屋根が見えているのは生物活性炭吸着池棟です。
この建物内で処理された水は、急速ろ過池で、さらにフロックを取り除きます。
ろ過池といっても、太陽光発電パネルあるだけです。
以前は蓋かけされていませんでしたが、やはり危機管理の観点からカバーされるようになったそうです。
でも、中を見ることができる仕掛けがあるのです。
なんと可動式でした。かっこいい…
太陽光パネルが自動で動く様子を見たら、なぜかサンダーバードの歌を思い出しました。(ちょっと古い)
この後、塩素を入れて消毒して水道水となります。
東村山浄水場の水源は、多摩川水系から狭山湖・多摩湖経由や一部玉川上水経由で来る水ばかりだと思っていましたが、利根川・荒川水系の水もあるそうです。
秋ヶ瀬取水堰から朝霞浄水場経由で、原水連絡管があり、通常はこちらの比率がかなりあるようです。
さらに現在、東村山浄水場と朝霞浄水場間の2本目の原水連絡管の工事が行われています。
これで約40分の施設見学は終了ですが、うれしいことに、お土産つきです。
ノートやボールペン、ウェットティッシュ、ゲーム、風船など盛りだくさんです。
さらに、沈澱池に沈んだ土による園芸用土も2袋くらいずつ配っていましたが、自転車で来たため重いので、こちらは遠慮しました。
そして、いよいよお花見です。
ちょうど、桜は満開でした。
混んでいないのも、いいです。
ほんとうはブログで紹介したくないくらいで、のんびり過ごすことができました。
桜の花も、こんなアップで見られます。
ちなみに、入場は15時半までなので、夜の花見はできません。
外からこの浄水場を見ていて、広い芝生があるから、ここだけでも開放すればいいのにと思っていましたが、地下に浄水した水を貯めておく配水池があるようです。↓
土地は広大にあるように見えますが、実はそうでもないようで、高度処理棟を建設する際には、6つあった沈澱池の1つをつぶしたそうです。
世界の中では、きれいな水がいつでも簡単に手に入る国は少ないといいますから、水は大切さを意識しなければいけないんだなと改めて感じました。
この日は帰りしか計測しませんでしたが、走行距離12.47km、併進時速17.37km、消費カロリー310kcalでした。
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