野火止用水を下流に向かって
先月には、玉川上水を上流に向かって旅しましたが、ここから分水した野火止用水を、今回は下流に向かって辿って行ってみました。
玉川上水駅近くの小平監視所で分水しますが、この辺りは以前にも走っているので、この日は久米川駅近くの新青梅街道からスタートします。
※ 小平監視所近くの旅の記録は、こちら
右岸には道路があるので、木陰の涼しい道を北東に向けて走ります。
野火止用水には、東京都による清流復活事業により、玉川上水と同様に、下水の高度処理された水が流されています。
東村山市恩多町には水車があります。これは復元されたものですが、ここには1782年から1951年まで精米、精麦、製粉のための水車がほんとうにあったそうです。
同じく恩多町に、万年橋の大ケヤキがあります。
用水をまたがるように、根を張っています。
根の下に用水を通したとか、木橋に沿って根が伸びたとか様々な説があるようですが、近くで見るとこの木の生命力を感じます。
新しくできた新所沢街道からしばらくは、右岸の道が無くなり、左岸の一般道を走ります。
小金井街道を過ぎると、用水の右岸が遊歩道となっています。
自転車では走りづらいので、急ぐ人は一般道のほうがいいかもしれません。
やがて、新座市本多で野火止用水は分岐します。
↑左が本流で、右が平林寺堀ですが、本流に沿って行きます。
さらにこの先、公園として整備された緑道を進みます。
江戸時代の3代将軍家光から4代将軍家綱替わった頃に、江戸の人口増加により必要となり造られた玉川上水が開削(承応2年・1653年)がされました。
※ 玉川上水の上流への旅の記録は、こちら
この工事の総奉行を務めた老中である松平伊豆守信綱が、玉川上水の功績を認められ、領内の野火止に玉川上水の分水を許されました。
承応4年(1655年)に生活用水のため、新河岸川まで約25kmの野火止用水が開削されましたが、たった4か月で完成したそうで、伊豆殿堀ともいわれています。
↓現在は、掘割部分を通る関越自動車道を、野火止用水のほうが橋で渡ります。
ここを越すと、平林寺の敷地の西端からは自然の姿となっています。
平林寺沿いを進むのですが、舗装されてはいないものの非常に気持ちいい道が続きます。
新座駅近くの川越街道を越すと、暗渠化されてしまったようですが、それをあえて復活させたような流れがあります。
それもすぐに途切れてしまい、暗渠化されてしまいますが、いかにも水路敷らしい道があるので辿っていきます。
途中、はたして正しい道なのか不安になりましたが、水道施設らしきものもあり、気分も盛り上がります。
新座市野火止浄水場高架水槽とのことですが、考えてみると、この野火止用水って現在は下水の高度処理水を流しているのだから、水道とは関係ないのですね。
この先、ちょっと探しながらも、再びいかにもそれらしい道を発見しながら辿っていきました。
しかし、ついに途切れ、一般道となり、
その道さえ行き止まり。
ここは志木駅のすぐ近くで、辺りを探し回ってみましたが、それらしい野火止用水の水路敷跡は発見できませんでした。
この先、東武東上線の向こう側は、野火止用水を観光資源化しようとしている新座市ではなく、志木市になってしまうし、スマホの地図を見ても、それらしき道は発見できませんでした。
帰ってから調べたネット情報によると、志木市内では普通の一般道の下に暗渠化されているようです。
この志木駅周辺は、新座市と志木市と朝霞市の境界となっているようです。
方向を南東に変え、隣接しているのに駅名の違う、朝霞台駅・北朝霞駅に向かいました。
この駅の近くには朝霞市立図書館分館があります。
本館は朝霞駅のほうにあり、分館はこの産業文化センターの2階にあります。
少し涼んで雑誌でも見ようかと思いましたが、館内は暑くてすぐに出てきました。
ここからは黒目川沿いを上流に向かい帰りましたが、南西の向かい風が強く、輪行して帰れば良かったと感じました。
走行距離は40.65km、平均時速は18.39km、消費カロリーは988kcalです。
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